第1回関東実業団合同練習レースレポート

 

2012年9月1日、2日江の島沖で第1回関東実業団合同練習レースを行いました。

 

なんと、練習会にもかかわらず、スナイプ28艇、470 12艇と多数のエントリーがありました(内訳:スナイプ社会人18艇、学生10艇、470社会人4艇、学生8艇)。

 

9月に入って、いきなり、微風、強風、豪雨、また微風と非常に不安定な天候でしたが、スナイプ 9レース、470 10レースと数多くのレースを行うことができました。

 

今回は、「練習」ということで、順位はあまり気にせず、普段、レースでやってみたいけど、怖くてできない…、というようなことをしてみるということを目的の一つとしました。

 

例えば、いつもであれば「抗議」をしたいと思っても、後から審問があったり、相手との関係が悪くなったりということを気にして、遠慮してしまうようなケースでも、今回は、とりあえず、「抗議」をしてみて、後からその相手と本当に抗議に該当するのか、そうでないのかということを話し合うみたいなことができれば、有意義なのではないかと思いました。

 

1日目の午前中は、北東から東南東の微風でしたが、この風が南に回って、第2レースを始めようとしたところで、突然、雨風が強くなり、赤旗も上がり、急きょ全艇をハーバーに帰しました。

そして、何とか帰着を取り終えたころには、天候が回復し、また、出艇ということになりました…(まるで、お昼ご飯休憩のような感じ…)。

午後は南西から西の風に始まり、が目まぐるしく振れまわり、また、時折、大粒の雨が激しく振り込め、また、突然のように強風が吹くという天候でした。

そんな天気も午後3時ごろには、西で落ち着いて、いい感じになったので、もう一本だけやりましょう!と5レース目まで行いましたが、そこで急に風が落ちてしまい、2上でコース短縮としました。 それでも、帰着が4時過ぎてしまって、選手はあわてて、解装することになってしまって、すみませんでした。

 

2日目は、比較的安定した風ではありましたが、やはり、40度単位で振れまわるので、1レースやるごとに、本部船を打ちかえる必要がありました。(10回は打ち直したので、早稲田と東大の助っ人がいなければ大変なことになっていました… どうもありがとう)

 

   

 

 

 

初日、丸々一日レースをやった後は、3階の会議室で、5時半から7時まで講習会を行いました。参加者約50名。まずは、白石さんのヨットレース戦略講義を30分、それに続いて、スナイプは白石さん、470は渡邊哲雄さんが参加者から質問を受けるというスタイルで行いました。

 

ヨットレース戦略講義のテーマは、ヨットレースはリスクコントロールであるということ。概略は、微風では、風のあるところを走ることが重要であり、強風では、シフトをつかむことが重要である。中風では、その両方のバランスが重要となる。

また、コースエンドぎりぎりまで行ってしまうことは、常にNGであり、コースエンドのある程度近くまで行くことは、戦略上ありうるが、当然リスクも負うものである。

これだけ書いちゃうと当たり前と思うかもしれませんが、それが、白石さんにかかると、本当に、実のあるものとして、しみこんできます。

例えば、スナイプの場合、風速10ノットまでは、風速に比例して艇速が上がっていくが、それ以降は、艇速の上りカーブが落ちてくる。そして、14ノットを超えたところで、そのあとはあまり上がっていかない。なんて、科学的な話をもとに説明されると、なるほどね…ということになるわけです。

質問タイムでは、白石さんは、スタート前の5分間で何をしているのですか?というのがありました。それに対する白石さんの回答は、レースは、レース海面についたときからもう始まっているというものでした…

その詳細は? まあ、それは聞いていた人たちだけの秘密ですね。

その他にもいろいろ熱い質問が飛び交って、当初30分の予定を大幅にこえて、会議室予約時間のぎりぎりまで続いたのでした。

 

正直、運営としては、本当に大変だったのですが、このような形で、学生と社会人を含めた関東水域全体の実力の底上げを図れていくのであれば、今後とも、このような催しを行っていきたいと思います。

 

動画については、運営の人数が限られる中、スタートのシークエンスの中で半分思い付きやっているので、あまり、うまく取れていないものがほとんどなのですが、今回、動画を是非みたいという声が多かったので、これから順次UPLOAD作業をしていきます。

 

山本